遺産調査の結果新たな財産を発見したうえ,交渉で遺産分割協議を成立させた事例
- 2020.11.16
ご相談の背景・争点
依頼者の父が亡くなりましたが,通帳等の重要書類はすべて他の兄弟が持っていて,依頼者が求めても開示してもらえず,どのような遺産があるかも分からない,今後どのように対応すればよいか分からない,ということで相談に見えられました。
弁護士の対応・結果
当事務所で相続人調査・遺産調査・遺産分割協議を一括で受任し,まずは預金口座を保有していたと思われる金融機関から取引明細等を取り寄せ,調査を行いました。
その結果,預金の入金履歴に株式配当金の振込があったことから,株式等の資産を保有していることがうかがわれたため,弁護士会照会を利用するなどして,株式の存在が確認されました。
その他遺産の存否の調査や評価額の調査を行い,遺産目録を作成しました。
その後,他の相続人との間で,遺産目録に基づき,法定相続分等に基づき交渉を行い,最終的には依頼者が一定の預金を取得するという内容で遺産分割協議が成立しました。
所感
相続人となったが,どのような遺産があるか分からない,というケースも少なくないと思います。
弁護士に依頼して調査をすることにより,思わぬ遺産が発見されることもあります。
遺産分割協議そのものに加え,早めの段階で遺産の調査や相続人調査等を弁護士に依頼することにより,スムーズに解決できる場合がありますので,お気軽に弁護士にご相談ください。
以上
(弁護士 小向俊和)